「お得な土地ってどの辺ですか?」
このお客様からの質問は鉄板フレーズです。笑
そんな簡単に答えられるものではありませんが、しかし、大まかな予測は立ちます。
「なんで、そんなことがわかるんですか?」
とも言われますが、実際にその予測は当たっているので、その答えが正解ということです。
私は約10年前から、岡山市に限ってですが、資産価値のあるエリアを調査しています。
きっかけは、あるお客様が「家を売却したいから査定をしてほしい!」と相談に来られた時でした。
目次
お客様からご自宅の売却査定から資産調査へ
あるとき、30代男性が来店され、「自宅を売却したらいくらぐらいになるのか?」という、不動産屋をやっていたら、当然のような仕事内容でした。
要約すると、このような形です。
- 中心部から離れた場所の土地を購入
- その後、大手ハウスメーカーの家を建築
- 勤め先の業績悪化
- 離婚
- 住宅ローンの支払いが滞る
- 査定金額 :2,500万円
- ローン残高 :3,300万円
負のスパイラルって怖いですよね。。。
売却しても借入800万円も残ることが確定。
つまり、売却したとしても厳しい現実が待っているということだったので、任意売却・賃貸物件等のあらゆる角度から物件を見ることが必要でした。
負の資産購入はリスク「大」!
不動産(土地・建物)を購入するときは、必ず不動産のプロに相談しましょう。
今回の失敗には2つの原因がありました。
1:資産価値の低い土地を購入したこと
年月が経過すると、建物の価値はゼロに近づいていきます。
木造なら22年、軽量鉄骨なら19年、重量鉄骨なら34年、鉄筋コンクリートなら47年で「建物価値」がゼロに等しくなり、その後残るのは「土地価値」のみになります。
辺鄙なエリア・周りに畑や田が多いエリアは、資産価値の低いエリアが多いため、資産価値の低い住宅を所有することになります。
「低」資産価値エリアの傾向その1:中心部から離れたエリア
「緑」の多い場所は住宅や商店等が非常に少ない(全くないエリアもあるよね)ので、今後の発展に期待はできません。
グーグルマップで簡単にわかりますので、一度見てやってください。
「低」資産価値エリアの傾向その2:■洪水等で浸水履歴が残っているエリア
岡山県は平成30年西日本豪雨の際、上記図のように、あらゆる場所で浸水しました。
他にも岡山市のハザードマップもあるのですが、平成30年の実際に浸水した西日本豪雨の履歴を見るのが一番信憑性が高いです。
詳しくは下記の記事を参考にしてください。
■交通アクセスが不便なエリア
岡山市民の移動手段は主に「車」です。
その次に「電車」「バス」です。
つまり、通常は車で移動するので問題ないのですが、車を使えなくなった時のために電車かバスが使えるエリアが重宝されることになります。
下記の電車路線図やバス路線図が無いエリアはなるべく避けたほうがいいですね。
電車路線図
バス路線図
岡山市内の土地は、ほとんどが上昇傾向ですが、上記のようなエリア土地価格に関しては、10年経過しても大幅に上下することはありません。
安い土地は安いまま。
資産価値の低い土地は需要も低いです。
2:建物に費用をかけすぎたこと
土地価格が安かったこともあり、住宅に費用をかけすぎたことが一番の失敗。
しかも木造でも鉄骨でもなく鉄筋コンクリートの一戸建て・・・。
どこのメーカーかばれちゃいますねwww。
結論
- 家にお金をかけるのは「ほどほど」に
- 土地にお金をかけるのは「しっかり」と
※十分にキャッシュを持たれているのであれば、この記事は参考にしないでください。笑
資産価値を構成する要素とは
資産とは
- 土地・家屋・金銭などの財産
- 法律で、資本にすることができる財産
資本とは
- 事業をするのに必要な基金
- もとで
- 新たな営利のために使う、過去の労働の生産物
- また、利子・利益を得るために使う貨幣類
このように、土地や建物の不動産は財産になり、その価値は上下します。
その価値は何を元に上下しているのか?
それは「需要」と「供給」です。
- 需要が増えれば、価値は上昇
- 供給が増えれば、価値は下落
逆もしかり
- 需要が減れば、価値は下落
- 供給が減れば、価値は上昇
メルカリなど希少価値の高い商品って、金額も高いですよね?
私はバスケをプレイしており、バッシュが大好きです。
特に人気なバスケットシューズは数量が限られており、原価1万円が100万円を優に超えます。
これと同様に、
- 人気なエリア→需要多い→地価上昇
- 不人気なエリア→需要少ない→地価下落
このお客様をきっかけに、自分がお客様に土地を紹介する際には必ず、この「資産価値」の内容をご説明させていただいております。
補足:公示地価とは?実勢価格とは?
公示地価とは
公示地価とは、「地価公示法」という法律に基づいて、国が標準地を選定して毎年1月1日における土地の「正常な価格」を判定し、公示するものです。これは、あくまでも、国が決めた指標です。
実勢価格とは
実勢価格とは、実際の不動産相場価格であり、私たち不動産会社はお客様から依頼された査定評価する際には、近々に取引された価格を基に、査定金額を算出していきます。
※公示価格はあまり気にしません。
今回はこの実勢価格を基に、地価ランキングを見ていきましょう。
岡山の地価ランキング
1:吉備小学校区エリア
理由は簡単です。
小学校の生徒数が私が調査した8年連続で増加しています!
また、5年前まで坪単価20万円を切っていたのですが、今は2倍近くまで土地価格が上昇しています。
このエリアがまだ上昇する要因として、少なからず、まだ土地が残っており、十分に投資する価値はあります。
間違いなく、投資するならNO,1エリアです。
2:高島小学校区エリア
こちらは新しい道ができ、岡山市中区で小さな街ができたことが大きな選定要因です。
こちらも、5年前までは坪単価25万円だったのが、今は坪単価35万円を超えています。高島駅も近く、中区ではNO,1人気エリアになります。
中心部の北区へのアクセスも簡単であり、ファミリー・シングルとも住みやすい街創りが成功しています。
3:伊島小学校区エリア・鹿田小学校区エリア
この二つは昔から人気であり、今現在も土地の値段は落ちていません。
そもそも空き土地があまりでないエリアということもあり、買える方は限定されるかもしれません。
土地選びを失敗しないエリアではありますが、成功もしないエリアでもあります。
番外編:芳泉小学校エリア、西大寺小学校エリア
こちらの2つは、小学校→中学校→高校と近くに隣接しており、教育に関して非常に便利です。
もちろん、小学校、中学校は義務教育なので誰でも入学できますが、高校に関しては、お受験で頑張ってください。
最後に
実は、このランキングですが、より具体的な数字やロジックはあるのですが、こちらに関しては、企業秘密のデータが絡んでおり、公開することができません。
ただ、はっきり言えることですが、5年前に予測していた上昇地価ランキングに、今回の1,2,3のエリアはトップ5に入っていた、ということは申し上げておきます。
もちろん、下落予想していたところも、予想的中していましたが、ここで申し上げると、たくさんのクレームを頂くことになるので、控えさせていただきます。
実際に、不動産取引をしているからこそわかることかもしれませんが、それプラス、データをもとに分析していくと、おのずと将来予測が可能になってきます。
やっぱり、不動産っておもしろいし、楽しいです★