今回の記事は岡山で引っ越しや、家を建てようと考えていて、災害に強いエリアを考えている方に向けての記事になります。
私は不動産業務(賃貸・売買・管理)を10年以上携わり、災害やハザードマップについても普段からお客さんに伝えている内容がありますので、今回はそれをお伝えできればと思います。
私はこの岡山エリアで10年間以上、不動産業に従事しています。
現在は、
「賃貸管理・仲介」「売買買取・仲介」「テナント誘致」
「定期借地」「リフォーム・リノベーション」
「講師業(宅建)」「不動産コンサル(資産活用)」、
岡山・大阪を中心に「不動産投資」を行っています
★CPM(米国公認不動産管理士)が在籍する不動産屋★
「買いたい」
「借りたい」
「売りたい」「貸したい」
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私たちは不動産をロジカルな視点から
お客様それぞれの「想い」にお応えします。
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そもそも皆さんはハザードマップを見たことはありますでしょうか?
私たちは職業柄、常にハザードマップをチェックしていますが、一般の方は、見たことがない方がたくさんいらっしゃるかと思います。
目次
実は、複数のハザードマップが存在する
ハザードマップを調べる際、インターネットで「岡山 ハザードマップ」と検索されるかと思われます。
そうすると、大きく2つのサイトがヒットします。
洪水・土砂災害ハザードマップについて | 岡山市
弊社は主に、賃貸のハザードマップを調べる際に、役所のサイトを利用しています。
※これは、不動産会社によって選別方法は異なる
理由は、賃貸の重要事項説明書に記載されている3つの項目のうち、「洪水」「内水」「高潮」のうち、「洪水」「内水」が簡単に検索することができるからです。
というのも、賃貸の重要事項説明書にハザードマップの上記3つの項目が義務化されたのが2020年8月28日であり、まだ、退去立ち合いが発生していない物件なら、ハザードマップを調べたことが無いかもしれません。
まだ、目新しい作業の一つで、既存業務+ハザードマップを調べることは、繁忙期の契約書作成なら、正直めんどくさい業務になります。
ですから、賃貸のように数をこなさなければならない業務に関して、ハザードマップを簡単に検索できるサイトというのは、優先的に使っていくことになるかと思われます。
おかやま全県統合型GIS
こちらは、売買のハザードマップを調べる際に、GISサイトを利用しています。
理由は、「洪水」の他にも、「津波」「土砂災害」「液状化」など、売買の災害について、詳しく一気に調べることができるからです。
賃貸とは異なり、売買は地盤を非常に気にします。
ただし、先ほどの役所のハザードマップと、浸水状況などの数値が異なります。
例えば、弊社のエリアでいうと【岡山市中区平井】で検索することになります。
先程の岡山市のハザードマップで上記のエリアを検索すると下記の図になります。
かわって、おかやま全県統合型GISで同じように検索してみると下記の図のようになります。
区役所の赤い十字印は、全く洪水の心配がない状態(白色)になっていますが、GISの赤い十字印は、色がかかり若干のリスク状態(薄いピンク)になっています。
つまり、調べるハザードマップによって情報が異なるということです。
エンドユーザーからすると、非常に紛らわしい内容であり、私たち不動産業者からも、ややこしい内容になっています。
ハザードマップポータルサイト
こちらのサイトは、全国のハザードマップを一発で検索できますが、内容は上記2つの内容と同じです。
左側の「重ねるハザードマップ~災害リスク情報などを地図に重ねて表示~」は岡山市でいうと→ おかやま全県統合型GIS
右側の「わがまちハザードマップ~地域のハザードマップを入手する~」は岡山市でいうと→ 洪水・土砂災害ハザードマップについて(岡山区役所HP)
岡山のハザードマップはあるが、あくまで参考程度で、実際と異なるケースが多い
何を参考にハザードマップは作成されているかというと、「過去事例」などを基に、国土地理院、国交省、学者、教授など、様々な方が関わり作成されているといわれています。
実際のところどうなの?と言われると、正直、ズレが生じています。
過去2018年の7月の西日本豪雨災害では道路が冠水する被害があちらこちらで発生しました。
災害当日、私が、【岡山市中区浜近辺】の道路を通ったところ、完全に水浸しになっていました。
※警察の方に、「ピピピィー!! この先、完全に浸かったからダメだよ~!!!」って言われたのを覚えています。
その場所のハザードマップは下記のようになります。
↓↓↓↓↓↓
実際には、赤丸で囲った道路は完全に浸水していました。(写真がなくて申し訳ないですが、当日、かなりパニックで写真撮影どころではなかったです💦)
しかし、ハザードマップ上では赤、黄、白とまだらなハザード判定になっています。
逆もしかりで、【岡山市北区大元駅付近】のハザードマップを例にしていきます。
↓↓↓↓↓↓
赤丸で記したエリアは、近辺が赤色で染まっていますが、実際には水害被害はありませんでした。
これはほんの一部ですが、結論、「あまりハザードマップを鵜呑みにしてはいけない」、ということです。
今後の災害での被災予測については、過去の災害を事例に考えた方が良い
では実際には、何を参考にしたらよいかと言われると、結論としては、「過去事例を参考にしたらよい」ということです。
実際に経験した2018年の7月の西日本豪雨災害は、岡山県民にとって、恐怖であり、忘れることのない思い出だと思われます。
西日本豪雨の災害によって多くの命が奪われ、家も失われました。
あの災害は岡山で過去最大と言われ、逆に、あれ以上の災害はしょうがないと割り切るしかないと考えています。
よくお客様に「このエリアは浸からないですかね?大丈夫ですか?」と聞かれますが、正直、私はわかりません。
誰にもわからない答えです。
事実、過去に浸かった事例があるエリアの土地や建物の仕入れや提案は、お客様に行ったことは一切ありません。
私たちが言えるのは「西日本豪災害では大丈夫でしたが、それ以上の災害が起こった場合はわかりません」といつも伝えています。
過去の災害1. 豪雨
この災害での浸水が発生している土地の購入は避けるべきです。
いくら土地不足といっても、訳あり土地を購入してしまうと、負の資産所有になってしまいます。
過去の災害2:台風
※この台風は先ほど事例で示した、大元駅付近で被害が発生していました。
台風になると、危険なのは「津波」です。間違いなく海辺近くのエリアは水害リスクが高くなります。
過去の災害3:土砂災害
岡山県北の新見市などで発生した土砂災害であり、県内で5か所、岡山市内の被害報告はありませんでした。
まとめ
いかがだったでしょうか?
西日本豪雨は「災害の少ない県NO,1」脚光を浴びた岡山県民にとっては、非常にショックな出来事でした。
なぜかというと、岡山県南部は元々すべて埋立地であり、地盤が緩くて有名なエリアです。
あれ以上の災害が発生したら、おそらく、岡山県全体が浸水被害が発生するのではないでしょうか。
このような災害に出くわしたら、腹をくくって、今後どうしようか、と、切り替えた方がスマートですね。
災害に合ったら、まずは、保険会社に電話する!!ですね。
また、機会があったら、災害に備える保険のご紹介も致します。
災害にいつ出くわすかわかりません。
そのようなリスクを避けるために、不動産購入の際には、ハザードマップや浸水履歴を照らし合わせて検討しましょう。
もちろん報告されていないエリアもあるかと思われます。
そのようなことも踏まえて、お近くの不動産業者や役所でヒアリングすることをおすすめします。