相談者
・男性
・50代
・子供1人
・会社員
・持ち家
夫の会社は上場企業、年収1,200万円超え。投資の一環で、結婚前から不動産投資を行い、資産を順調に増やしていきました。
しかし、コロナ禍で夫の会社が直撃。業績が悪化し、クビを宣告されました。
50代からの転職は苦労し、正社員にこぎつけたものの、年収は3分の1ほどに激減。
家庭内でもギクシャクするようになり、結果、離婚することになりました。
しかし、離婚するにあたっての「財産分与」で揉めるようになり、どうしたらよいかわからない、というご相談がありました。
問題点:投資用不動産は「財産分与」の対象になるのか
問題点は投資用不動産が「共有財産」なのか「特有財産」なのかで、財産分与の金額が変わってきます。
特有財産とは:夫婦のどちらか一方に帰属している財産でも、他方の配偶者とは何の関係もなく形成された財産
- 例1)両親からの相続や贈与を受けたことで得た財産
- 例2)結婚する前から所有している財産
結論:結婚前の不動産投資は「特有財産」、結婚後に購入したマイホームは「共有財産」
結婚前か結婚後かで共有財産が変わってきます。
結婚前の不動産投資の物件は「特有財産」で結婚後に購入したマイホームは「共有財産」になります。
しかし、マイホーム購入時に、互いに頭金を出し合って購入しているのであれば、その頭金に応じで財産分与額が変わります。
まとめ:財産分与は支払時期・領収書・通帳の流れを見て判断する
お金の出所がはっきりしていないと、結婚前の資産(特有財産)として見なされません。
支払い時期や領収書などがあれば良い。通帳があれば明白です。
もちろん、離婚を前提にマイホームを購入することは無いですが、財産分与が起こった際に、特有財産と認定するためにはさまざまな書類を用意しておいた方が良いですね。